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  • 2014.03.03 Monday
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Round 2:睛 功司(東京) vs 夏目 拓哉(東京)

By Daisuke Kawasaki

R2takanashiさて、昨シーズンのミスターPWCに続いてフィーチャリングテーブルに登場したのは、ちょうど1年前のPWC Finalsで、トップ4の成績を残している睛 功司(東京)である。


準決勝でミスターに敗れはしたものの、筆者視点では高梨はPWCで常に高い成績を残しているような印象が強い。ちょうど筆者が以前に取材させていただいたPWC159thで優勝したのが高梨だったからかもしれない。


さて、その時優勝した高梨が使用していたのは青黒《その場しのぎの人形/Makeshift Mannequin》フェアリーであった。また、昨年のPWC Finalsの時には黒緑エルフを使用していた。


そんな高梨が、ここ2ヶ月ほど愛用しているというのが、なんと青白の《聖なる日/Holy Day》などの《濃霧/Fog》系呪文を中心としたデック、いわゆるターボフォグだというではないか。


高梨 「メタデッキには全部勝てるんだけど、相手はメタ外なんですよねぇ…自分的には」


その、高梨の相手というのが、夏目 拓哉(東京)である。あるときは、敏腕動画編集長、そしてあるときは強豪レガシープレイヤーとしてしられる夏目ではあるが、当然スタンダードもお手の物である。


そんな夏目が使用する、高梨が言うところの「メタ外」デックが、青黒フェアリーである。


いや、メタ外なの?と思われるかもしれないが、しかし、こんな感想が出てくるあたりから、コンフラックスでのいわゆる「対《苦花/Bitterblossom》包囲網」が成功している証…といえるのかもしれない。 


 

Game 1


先手は夏目。


2ターン目に《苦花》という絶好のスタートを決める夏目だが、高梨も、2ターン目の《吠えたける鉱山/Howling Mine》から3ターン目の《ジェイス・ベレレン/Jace Beleren》という順当な動きを見せる。


夏目としては、この高梨がマナをフルタップしている間になんとかダメージを稼ぎたいため、3ターン目から《変わり谷/Mutavault》でライフを削っていく。


しかし、高梨が《ジェイス・ベレレン》をキャストし、その能力でお互いにドローをした次のターン《変わり谷》をクリーチャー化したうえで、夏目は小考する。


まだ高梨には《濃霧》系のスペルを使うだけのマナが残っていない。このタイミングで、高梨のライフを削るか、それとも《ジェイス・ベレレン》の忠誠カウンターを削っていくか。


結果、夏目は《変わり谷》とフェアリートークンで《ジェイス・ベレレン》を攻撃、これによって《ジェイス・ベレレン》の忠誠カウンターは2となる。そして、2枚目の《変わり谷》をセットして終了する。


今度は高梨が考える番。手札に《花粉の子守唄/Pollen Lullaby》を3枚持っているスリーカード状態の高梨は、このターンに《神の怒り/Wrath of God》などのスペルを使用するか、それとも、《花粉の子守唄》を構えるか、そして《ジェイス・ベレレン》の能力はどちらを使うかで悩む。


高梨 「次は、4点くるのか…」


夏目 「(2枚の《変わり谷》をさして)全力だせば6点いくよ」


高梨 「全力だすの?」


と、一応、高梨はマナを残してターン終了。そして、夏目は宣言通りに全力6点のアタックを《ジェイス・ベレレン》に。ここに《花粉の子守唄》を使用する。


ここで激突で勝利していると《濃霧》系の節約+マナを使い切っていいターンが1ターンできるわけで、非常に楽だった高梨だが、残念ながらライブラリートップのマナコストでは夏目に軍配が上がる。


そして、夏目は3枚目の《変わり谷》をセット。


高梨 「ポーカーじゃないんですから」


夏目 「スリーカードです」


この時、夏目は知らない情報だが、高梨も、墓地に1枚ある《花粉の子守唄》とあわせて《花粉の子守唄》のスリーカードである。夏目にかわって筆者がつっこんでおこう。ポーカーじゃないんですから。


閑話休題、2枚目の《花粉の子守唄》では、今度は《エレンドラ谷の大魔導師/Glen Elendra Archmage》がめくれ、「かてぇよ…勝てねぇよ」と高梨。


この《エレンドラ谷の大魔導師》こそが、高梨のターボフォグにとっては圧倒的な妨害手段として立ちはだかることになるのだ。


夏目 「(激突の効果でライブラリーのトップに)当然置きます」


高梨
 「だよなー、マジできついよー。っていうか、なんでメインなのー、今時エクテンでもメインにいれてないよー」


といっても、入っているものはしょうがない。ここで、高梨はドローフェイズに入る前に「ドロー入ります」と《霧縛りの徒党/Mistbind Clique》を牽制する。夏目は「はい、どうぞ」とすんなりドローを許可。


高梨 「うーん、持ってないのかなぁ…」


といいつつ、高梨は4体のフェアリートークンに対して《神の怒り》。夏目はフェアリートークンによってまだ高梨のライフを1点も削っていないので、実質4マナ4点火力であるこの《神の怒り》をスルー。「あいて、冷静だ」といいながらの高梨のターンエンド…に割り込む形で


夏目 「ターンエンドに《霧縛りの徒党》!」


高梨 「なぜそのプレイングを知っている!これだからPWC常連は困る…」


そう、高梨がターボフォグをすでに2ヶ月近く使い続けていることはPWCの常連であれば誰もが知っていること、そして、その対抗策も周知の事実なのだ。


アップキープに《霧縛りの徒党》をだしても、結局セットランドからマナが残ってしまう。ならば、ターンエンドに《霧縛りの徒党》をだした方が、相手の選択肢をシャットアウトできるのだ。ターボフォグにとって自身のメインターンにやりたいアクションなど、おまけのようなものなのだから。


ここで《苦花》を覇権し、粘りからの《苦花》死の心配も無くなった我らが編集長は、次々とアタックにアタックを重ねる。そして、それを高梨は次々とフォグしていく。


ゲームの展開は、もはや高梨の《ジェイス・ベレレン》の能力が火を噴くか、もしくは、高梨の《濃霧》系呪文が尽きた隙で夏目がライフを削れるかに焦点は絞られた。


《ジェイス・ベレレン》を対消滅で処理していく夏目だが、高梨は3枚目の《ジェイス・ベレレン》をキャストし、その忠誠カウンターを5にまでのばしていく。


4枚目の《花粉の子守唄》の激突でライブラリートップに《神話の水盤/Font of Mythos》がめくれ、ついに念願の激突での勝利を手に入れたぞ状態の高梨。その《神話の水盤》をキャストする際に、ひとつ気がついた事があった。


高梨 「あれ…青命令(《謎めいた命令/Cryptic Command》)まだ打ってないよね?」


夏目 「はい」


高梨 「……恐ろしい…」


といってもいられない高梨は、《神話の水盤》をキャストし、ターンを終了する。ここで、夏目は3枚目の《霧縛りの徒党》をキャストする。


これに対して、高梨は《謎めいた命令》をキャスト。しかし、激烈なカウンター合戦を《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite》が制し《霧縛りの徒党》を場に出させることが成功する。


だが、高梨には、二の矢が。《霧縛りの徒党》に《流刑への道/Path to Exile》。といっても、当然、これはすでに見えている《エレンドラ谷の大魔導師/Glen Elendra Archmage》がカウンター。


高梨 「《霧縛りの徒党》の覇権は?」


夏目 「うん、覇権はもちろんするんだけど…」


覇権するクリーチャーで悩む夏目に高梨がアドバイス。


高梨 「うん、まぁ、いいとしよう。次のデュエルしようぜ」


夏目 1-0 高梨


この時点で、残り時間は20分。後ろで(すでに試合を終えて)観戦していた渡辺 雄也(神奈川)がぽつりとつぶやく。


渡辺 「どんなにメタ的な相性がかみ合ったとしても絶対、プロツアーでは使いたくないと思うデッキだよね…60分で終わるとは思えない」


もはや、デュエルをおこなっているテーブルがぽつぽつとしか残っていないことを考えると、渡辺の意見ももっともだと、頷かざるをえない。


Game 2


R2natsume先手マリガンと、すでに少ない高梨の手札に夏目の《思考囲い/Thoughtseize》が襲いかかる。


ここで《ジェイス・ベレレン》をディスカードされた高梨は、3ターン目に勢いよく土地をセットすると


高梨 「ジェイス!………はないよ!引いたかと思った?」


土地は勢いよく伸び続ける物の、ドローソースが無く、厳しい高梨。


さて、一方で夏目視点でゲームを見てみると、こちらは土地が4枚でストップして厳しい状況。高梨のターンエンドにキャストした《呪文づまりのスプライト》でチマチマとライフを削っていくものの、その4マナをつぎ込んだ2連続の《エレンドラ谷の大魔導師》は、高梨の2連続《砕けた野望》によって、打ち砕かれてしまう。


高梨 「そいつ(《エレンドラ谷の大魔導師》)を打ち消すためにいれたんだけど、2回もうちけせるとはね」


そんなこんなのうちに《ジェイス・ベレレン》を引き当てた高梨は、たった1体の《呪文づまりのスプライト》に《濃霧》系の呪文を使う気にもならず、延々とお互いにドローする能力を使い続ける。


高梨 「《ジェイス・ベレレン》、5回くらい《聖なる日》打ってるよ」


さて、しかし、《ジェイス・ベレレン》がお互いにドローする能力を使い続けていることで、やっとのことで夏目の場にも土地が並び始める。


だが、対消滅させるべくキャストした《ジェイス・ベレレン》は、高梨の《否認/Negate》によって、認めてもらうことができず、なかなか大きなアクションを決めるタイミングが見えてこない。《苦花》を設置してみるものの、ついに《吠えたける鉱山》まで設置し、土地もマナも潤沢な高梨に対抗できる物なのか。


夏目は、高梨のターンエンドに《霧縛りの徒党》をキャストするという、ゲーム1を決定づけたプレイングをするが、しかし、サイドボーディングを乗り越えた高梨に精神的動揺によるプレイミスは無い。これには《謎めいた命令》でバックアップした《霊魂放逐/Remove Soul》を決め、夏目に決定打を許さない。


しかし、大量につぎ込まれた高梨のサイドボードからのカウンター軍団も、ここいらで弾切れとなり、3枚目の《エレンドラ谷の大魔導師》は場に出てしまう。


高梨 「2枚じゃなくて、3枚も入っているのかよ…」


夏目が《苦花》でしぬか、それとも、高梨が妖精軍団に蹂躙されてしまうか。ここで夏目が《苦花》死を避ける意味も込めてキャストした《霧縛りの徒党》を《流刑への道》で除去しようと試みる高梨。そして、夏目の《謎めいた命令》によるカウンターを《否認》で対処する。


ここで《エレンドラ谷の大魔導師》が場にあった夏目だが、大量の手札と、大量のマナをもった高梨に対して、容易にこの秘密兵器を使うわけにいかない。


続くターンに夏目は《思考囲い》をキャスト。


これで高梨の砂上の楼閣が崩れ去る。


そう、高梨の手札にはカウンターは1枚もなく《濃霧》系呪文ばかりだったのだ。仕方なく、高梨は《思考囲い》にスタックで《聖なる日》を使い、その5枚の手札をさらけ出す。


しかし、夏目にとって、その内容はなんでもよかったのだ。


どれぐらいなんでもよかったかというと、うっかり、《思考囲い》でディスカードするカードを指定し忘れかけたくらいにどうでもよかったのだった。


なぜなら、夏目の次にキャストするスペルは《思考の粉砕/Mind Shatter》だったのだから。

夏目 2-0 高梨


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  • 2014.03.03 Monday
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  • 16:30
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