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  • 2014.03.03 Monday
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Round 3:井川 良彦(東京) vs. 町田 健次(東京)

by Yohei Tomizawa



 『Mr.PWC』その初代、3年連続Mr.PWCとして君臨したのは渡辺 雄也(神奈川)であった。
 彼は元々毎週行われる草の根の大会を、特にPWCを中心に参加し続けていたプレイヤーであり、何時しかPWCの顔と呼ばれる存在となっていった。一介のプレイヤーではなく、Mr.PWCとして。彼の背中には常にその名がついてまわっており、その重圧についても2007年のカバレージ(http://pwcfinals.jugem.jp/?eid=16#sequel)にて言及している。

 2006年のFinalsを足がかりに2007年のROY(Rookie of the Year)を獲得、プロプレイヤーとしての歩み始めることとなる。だがプロとなっても自分の原点はPWCにあるとして、2008年の日本選手権ではPWCオリジナルのTシャツを着ている。如何に彼が愛着を持っているかがわかるエピソードのひとつである。

 昨年2009年は最高レベルの8に到達するとともに、POY(Player of the Year)を獲得しており、その強さから一部のプレイヤーからはKai Buddeの再来とまで言われている。

 初めて渡辺の手からMr.PWCの称号を奪ったのは、中村 肇(東京)であった。

 中村も渡辺と同じくPWCの常連として名を連ね、着々と力をつけていき、昨年終にプロツアーデビューを果たした。GP新潟ではトップ8に名を連ね、プロポイントを稼ぎ、レベル4つまりは無条件でプロツアーへの参加資格を得るグレイビートレインに乗ることに成功。今期も最初のPTで13位、プロポイント8点と素晴らしい成績を収めており、活躍が期待される。

 3代目PWCは、その称号を熱望しスタンダードの貴族の二つ名で呼ばれる相澤 恵司(東京)である。

 AKKAブランドとまで呼ばれるそのデックは、常に草の根環境に影響を与えている。念願のMr.PWCの称号を得て、今年はどんなデックを、活躍をしてくれるのか。これから1年、目が離せない。
 前置きが長くなってしまったが、Round3でフィーチャーするのはPTサンディエゴでトップ8入賞を果たし、今最も勢いがあるといわれるプレイヤーの一人井川 良彦(東京)。
 大会から大会へと渡り歩き、仲間と共に切磋琢磨していくその姿は、前述の3人ミスターと重なる部分は多い。草の根の大会で経験を積み実力をつけ、プロとしてデビューしていく。今の若手のプロプレイヤー、特にPWC出身者に見られる傾向のようだ。
 今回のPTの入賞について聞くと「PWCは勿論のこと、はるるーむ(斉藤 友晴(東京)宅)での練習会、前述の3人のミスターと友人達からの多くの、特にスタンダードのアドバイスがあったからこその結果だった。」そう謙虚に語ってくれた。
 今期の目標は「グレイビートレイン」とはっきり語っており、そのためにはここで躓いてはいられない。

 対するは“マッチー”の愛称で親しまれる町田 健次(東京)。
 生活環境の変化に伴い、週5でマジックしていたという去年までとはうってかわり、今年は1週間に1回出来るか出来ないかだとか。
 町田というと緑黒エルフ、白単キスキンとクリーチャーデックを愛用しているイメージが強く、今回もワールドウェイクが入り生まれたBoss Nayaを使う。クリーチャーデックでありながら、《イーオスのレインジャー》《血編み髪のエルフ》とアドバンテージを取れるカードが揃っている。

 互いにアドバンテージを得ることが出来る手段があるため、泥沼化も予想される。好勝負に期待したい。

Game 1


 先手は井川は2《朽ちゆくヒル》で4点のクロックを刻み、《荒廃稲妻》が手札を攻めるJundお決まりのスタート。

 対し町田は《野生のナカティル》から《バジリスクの首輪》でセットしたのは《広漠なる変幻地》。そうBoss Nayaだ。

 ディスカードしたのは《遍歴の騎士、エルズペス》《復讐のアジャニ》の2代プレインズウォーカー。強力なカードではあるが、先にクロックを作られ後手に回っているため、止むを得ない選択。

 ブロッカーとして場に出た《聖遺の騎士》《大渦の脈動》で除去。4/4の《朽ちゆくヒル》での攻撃が繰り返され、ライフは8となってしまう。

 手札に有効牌がないためか、マナに余裕が出来《バジリスクの首輪》つきの《野生のナカティル》が辛うじてライフを供給するが、井川のJundのスピードに追いつくことができない。

 場の不利を覆すため、あるいは有利を決定付けるために互いに《血編み髪のエルフ》をキャストする。ここで続唱したのは《極楽鳥》《芽吹くトリナクス》

 追いつくどころか、更に離れてしまった。思案する町田に、井川は2枚目の《血編み髪のエルフ》を提示する。続唱したのはブロッカーをなぎ払う《大渦の脈動》

井川 1−0 町田

 続唱の明暗が勝負を分けたGame1。このマッチアップの相性を渡辺に聞くと、五分か僅かにBoss Naya側が有利とのこと。理由についてはJundの変化にあるという。

 現在のJundが《瀝青破》を抜いていること。これはJundの強みともいえる続唱カードが《血編み髪のエルフ》のみとなっており、アドバンテージを獲得する手段が減っている。クリーチャーと除去の応酬による消耗戦を考えると、これは痛い。

 逆にNayaは《血編み髪のエルフ》の他に《イーオスのレインジャー》《石鍛冶の神秘家》という、多数のアドバンテージクリーチャーが入っている。ワールドウェイクにより《石鍛冶の神秘家》が入ったことで、《イーオスのレインジャー》はより強力なものとんった。

 このデックに於ける装備品は、《イーオスのレインジャー》というカードの最大限に生かすために入っている1マナクリーチャーを、後半でも巨大なクロックへと変貌させてくれる。こうすることで途切れずにプレッシャーをかけ続けることが出来るのだ。

 Game 1では先手の井川が、《血編み髪のエルフ》のアドバンテージを生かし、テンポ良く押し切る形となった。先手後手が入れ替わるGame2はどうだろうか。

Game 2


 《貴族の教主》のスタートダッシュを経て、《イーオスのレインジャー》が3ターン目に降臨。追加で2枚の《貴族の教主》を届けることで、攻撃時の《イーオスのレインジャー》のサイズは5/4までアップ。そして第2メインに除去に体制のある《不屈の随員》をキャストと、磐石な盤面を作り上げターンを返す。

 井川は《朽ちゆくヒル》にてゲームをスタートするが、相手の場に並ぶ5対のクリーチャーを考えると心もとない。

 《イーオスのレインジャー》《朽ちゆくヒル》を相打つと、続けてでた《石鍛冶の神秘家》《ビヒモスの大鎚》を届ける。ナヤの魅力であるアドバンテージクリーチャーが続き、井川としては相当厳しい場となってしまっている。

 井川のキャストした《血編み髪のエルフ》《稲妻》を続唱するが、《貴族の教主》《ビヒモスの大鎚》の前では全てのクリーチャーがクロックとして機能してしまい、根本的解決には至らない。
 《大渦の脈動》《ビヒモスの大鎚》に向けてキャストし、《血編み髪のエルフ》をブロッカーに立てることで、なんとか延命を図る。

 そこでキャストしたのは2枚目の《イーオスのレインジャー》。巨大な1体のクロックではなく、クリーチャー数を増やすことで、ライフを無理やり削りきって見せた。

井川 1−1 町田


 Game 2とは打って変わり、消耗戦となり、アドバンテージ獲得手段の多いBoss Naya町田が取り返した。

Game 3

 2枚の除去と《血編み髪のエルフ》と相性良さそうな初手をキープした井川。ただ、2ターン目までタップインランドが続き、3ターン目にやっと呪文がキャストできる状態となる。

 町田はいつも通り《貴族の教主》スタートを切る。3ターン目に《血編み髪のエルフ》が2枚目の《貴族の教主》を届けてくれるが、《終止》が飛ぶ。

 場に2枚並んだ《貴族の教主》へ向けて《大渦の脈動》をキャストし、アドバンテージを取り返す。早くも泥沼化の模様だが。

 町田は4枚目の土地を置くと再び《血編み髪のエルフ》。ここでの続唱が《石鍛冶の神秘家》と、Jundの《瀝青破》《血編み髪のエルフ》を彷彿とさせるアドバンテージを生み出す。

 井川も《血編み髪のエルフ》をキャストし、続唱した《朽ちゆくヒル》をブロッカーに立て攻撃。アドバンテージ面では不利なため、ダメージレースで少しでも優位に立ちたいところだろうか。

 町田は《貴族の教主》《硬鎧の群れ》と小粒なクリーチャーを場に出すが、白マナと共にアンタップしている《石鍛冶の神秘家》がエンドに《ビヒモスの大鎚》を出すことを告げている。

 最悪な場合次のターンには試合が決まってしまうため、井川は悩む。メインで《瀝青破》打ち込むと、続唱したのは《大渦の脈動》と大当たり。相手の《硬鎧の群れ》《血編み髪のエルフ》を除去しながら、自身の《血編み髪のエルフ》《朽ちゆくヒル》を攻撃に向かわせ・・・


アレ?


 町田の場には《血編み髪のエルフ》。井川の場にも《血編み髪のエルフ》


 ま・さ・か


 自分の《血編み髪のエルフ》まで巻き込んでしまうとは!!

 単純なミスなのか、サングラスによる見間違いかは不明だが、このミスプレイによって盤面は悪化してしまった。

 動揺を隠せないまま《野生の狩りの達人》を追加するが、ここには《忘却の輪》が飛んでくる。
 そうなると《怒り狂う山峡》《朽ちゆくヒル》を守りにまわすしかない。

 町田の場は《石鍛冶の神秘家》《野生のナカティル》と小粒だが、《ビヒモスの大鎚》が厄介過ぎる。装備されると、ライフを守りきることが出来ない。


『ミスると土地が浮いてくる』


 この言葉に偽りはなく、トップデックを願って井川が引いたカードは土地だった。

井川 1−2 町田

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