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  • 2014.03.03 Monday
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Round7 Team Chagamofireball vs Hatten Tank Top

by Yuuya Hosokawa


 ついに第373回川崎PWCも最終戦に突入。今回は引き分けチームが上位にいる関係上、優勝の可能性を残して
 まずはHatten Tank Top。いるチームが4チームという大混戦。その中から、この二つのチームの対戦をお届けしよう。


 Hattenこと和田寛也、シミックこと《アメーバの変わり身/Amoeboid Changeling(LRW)》こと清水直樹、そして猫先生こと山川洋明という、あらゆる意味で個性的なメンバーで構成されたチームである。ちなみに全員がプロツアー経験者と、実力も折り紙つきだ。ここまでの成績は5勝1敗。ここで勝利すれば6勝1敗となり、オポネントマッチウィンパーセンテージ次第で優勝の可能性もある。

 そんなHatten Tank Topから、山川洋明の登場だ。

 今でこそソーラーフレアといえば白青黒のリアニメイトプランを擁するコントロールデッキというイメージが定着しているが、その元祖は旧ラヴニカ時代にあった太陽拳というデッキであり、その生みの親こそが山川なのだ。



「ビートダウンかと思ったら突然《残酷な根本原理/Cruel Ultimatum(ALA)》を打たれて負けた」という伝説のデッキ、びゅーてぃーぐりくしす。土地とサイドボードを含めた75枚中、56種類のカードが使われていたという伝説のデッキ、ぴろねこぎふと。山川伝説は数知れず。山川からはどんなカードが飛び出してきても誰も驚かない。山川は異端のデッキビルダーなのだ。


 対するはTeam Chagamofireball。

 安定した実力で関東の草の根大会で上位に名を連ねる大野勇雄、スタンダードだけでなくあらゆるフォーマットに精通する工藤耕一、そしてChagamofireball総帥の夏目拓哉によるTeam Chagamofireballは、未だ土付かずの5勝0敗1分だ。ここで勝利すれば、ほぼ優勝は揺るがないだろう。

 そして山川と相対するは、総帥である夏目拓哉。

 謎のmtgチーム、Chagamofireballの総帥であり、時には動画を編集する編集長。その実態はまったくもって謎に包まれている。来るはずの大会の会場に現れないという不可解な現象と謎の言葉「にょわー」。筆者の知る情報はそれしかない。

 いや、もうひとつあった。夏目拓哉はとても豪運なプレイヤーである。当時まだ《閃光/Flash(MIR)》が使用可能だったころのレガシーで、ハルクフラッシュを使っていた夏目は1キルハンドをキープしたのだが、なんとその豪運ゆえ、絶対にドローしてはいけない《ハートのスリヴァー/Heart Sliver(TMP)》をファーストドローで引き当てるという奇跡を起こしたほどだ。




 優勝のための貴重な一勝を上げるのは異端の山川か、豪運の夏目か。


 GAME1

 
 後手の夏目が《戦墓のグール/Diregraf Ghoul(ISD)》でゾンビデッキであることを知らせるのに対し、山川は《蒸気孔/Steam Vents(GPT)》から2ターン目には《エルフの幻想家/Elvish Visionary(M13)》と、いつもどおりのカオスな立ち上がり。

 夏目も持ち味である豪運で2ターン目に追加の《戦墓のグール/Diregraf Ghoul(ISD)》、《墓所這い/Gravecrawler(DKA)》と並べ、3ターン目には《ゲラルフの伝書使/Geralf's Messenger(DKA)》と、満点の動き。山川は《国境地帯のレインジャー/Borderland Ranger(AVR)》から《練達の生術師/Master Biomancer(GTC)》へとつなげる。

 夏目は一応この《練達の生術師/Master Biomancer(GTC)》のテキストを読むと、《ゲラルフの伝書使/Geralf's Messenger(DKA)》と《戦墓のグール/Diregraf Ghoul(ISD)》で攻撃し、《戦墓のグール/Diregraf Ghoul(ISD)》が《練達の生術師/Master Biomancer(GTC)》によって墓地に置かれたところを、《悲劇的な過ち/Tragic Slip(DKA)》で道連れとする。さらに先ほどの戦闘で破壊された《墓所這い/Gravecrawler(DKA)》を墓地からプレイし、攻撃の手を休めない。

 ここで山川は5枚目の土地を置くと《雷口のヘルカイト/Thundermaw Hellkite(M13)》をプレイ。しかし攻撃することはできず、夏目の猛攻に備える。

 夏目はノータイムで戦闘に入る。《ゲラルフの伝書使/Geralf's Messenger(DKA)》がブロックされ、不死により戦場に蘇り、《墓所這い/Gravecrawler(DKA)》の攻撃と合わせて4点のダメージを与えに行く。

 浮かない顔の山川は、初手に欲しかったであろう《実験体/Experiment One(GTC)》を二枚並べてターンを返す。

 前のターンに《ラクドスのギルド門/Rakdos Guildgate(RTR)》をセットしていたことで待望の5マナ目を確保していた夏目は、会心の《雷口のヘルカイト/Thundermaw Hellkite(M13)》。5点のダメージが入り、山川のライフはわずか4に。そして夏目の手札には今引いたばかりの《ファルケンラスの貴種/Falkenrath Aristocrat(DKA)》。このまま豪腕の夏目が押し切るか――

 と思っていたところで山川がプレイしたのは、ドラゴンの迷路のレア、《狂気の種父/Sire of Insanity(DGM)》!



 《ファルケンラスの貴種/Falkenrath Aristocrat(DKA)》は手札からそのまま墓地へ落ちて行く。

 それでもライフを詰めていた夏目は、《雷口のヘルカイト/Thundermaw Hellkite(M13)》同士で相打ちをさせると、《墓所這い/Gravecrawler(DKA)》を墓地から場に戻し、更に今引いた《吸血鬼の夜鷲/Vampire Nighthawk(M13)》を盤面に追加。

 山川は引いたカードが土地であることを確認すると、場の土地を片付けた。


 夏目1-0山川


 GAME2


 第一ゲームを落とした山川に不運が襲いかかる。《火打ち蹄の猪/Flinthoof Boar(M13)》をプレイするまでは順調だったのだが、そのまま土地が止まってしまったのだ。

 山川が3枚目の土地を引いたのは、夏目が《吸血鬼の夜鷲/Vampire Nighthawk(M13)》を2枚並べた次のターンだった。3ターン目になれば脅威になっていたであろう《ドムリ・ラーデ/Domri Rade(GTC)》も、ここで登場となると少し淋しい。

 しかもその《ドムリ・ラーデ/Domri Rade(GTC)》は生物を山川に献上せず、夏目がプレイした《ファルケンラスの貴種/Falkenrath Aristocrat(DKA)》で一瞬にして墓地へと送られてしまったのだ。

 結局追加の土地に巡りあえない山川は、このターンで投了することを余儀なくされてしまった。


 夏目2-0山川



 と、ここで清水が工藤に勝利したという知らせが飛び込む。
 
 これにより、今からまさしく行われようとしている和田と大野の第三ゲームの結果が全てとなった。前述したとおり、大野が勝てばほぼTeam Chagamofireballの優勝、ここで和田が勝利すると、Hatten Tank Topが優勝争いに食い込める。

 運命の第三ゲームがいま、始まる。


 GAME3


 ゼガーナバントを使用する大野が3ターン目に《ロクソドンの強打者/Loxodon Smiter(RTR)》を出したのが、双方含めて始めてとなるアクション。一方の和田は《未練ある魂/Lingering Souls(DKA)》で対抗する。

 大野は4ターン目をセットランドと攻撃のみで終えるが、ここで和田は長考する。《イニストラードの君主、ソリン/Sorin, Lord of Innistrad(DKA)》をプレイして、どの能力を使用するかで悩んでいるのだ。

 チームメイトと相談をしながら悩むこと3分。まずはダイスを置こうという大野の提案に和田は応じ、そして結局、二番目の能力を使うことにした。和田は+1/+0の紋章を得ると、パワーが2となったスピリット・トークン2体で果敢に攻撃を仕掛ける。

 大野はひとまず《イニストラードの君主、ソリン/Sorin, Lord of Innistrad(DKA)》を《ロクソドンの強打者/Loxodon Smiter(RTR)》の攻撃で葬ると、5マナといえばおなじみの《スラーグ牙/Thragtusk(M13)》を戦線に投じる。

 目の前の9点クロックに対して和田はまたもや勇敢にスピリットトークン2体で攻撃し、そして《軍勢の集結/Assemble the Legion(GTC)》をプレイする。ただでさえ強力なエンチャントにもかかわらず、和田はソリンの紋章を得ているので、出てくるトークンはなんとパワー2。恐ろしい置物が登場した。



 大野としては早期決着が望ましい。ゆえに和田の攻撃的なアタックは好都合だった。なぜならもう1枚、《スラーグ牙/Thragtusk(M13)》をもっていたからである。このターンのアタックで和田のライフを7まで落とす。

 《軍勢の集結/Assemble the Legion(GTC)》が場に残りさえすればあとはターンが経つごとに有利になっていくのは和田だ。《セレズニアの魔除け/Selesnya Charm(RTR)》のトランプルダメージと《静穏の天使/Angel of Serenity(RTR)》によるブロッカーを一掃されての即死をケアして、慎重にプレイする。結局、《未練ある魂/Lingering Souls(DKA)》を手札から唱え、フラッシュバックまで行う。

 ここで《至高の評決/Supreme Verdict(RTR)》を持っていた大野は、《スラーグ牙/Thragtusk(M13)》がトークンと相打ちになるのを嫌い、《ロクソドンの強打者/Loxodon Smiter(RTR)》だけでおもむろに攻撃し、第二メインで盤面を掃除した。戦場には《スラーグ牙/Thragtusk(M13)》の産み落としたトークンが2体だけ残る。

 手札を抱える和田はその中から《ボロスの反攻者/Boros Reckoner(GTC)》を選び、更に《未練ある魂/Lingering Souls(DKA)》をフラッシュバック。ここからはライフを1点も減らさない構えだ。

 大野は3枚目の《スラーグ牙/Thragtusk(M13)》を出すものの、和田の《軍勢の集結/Assemble the Legion(GTC)》の前ではその効果も薄い。《アゾリウスの魔除け/Azorius Charm(RTR)》をキャントリップで使用してみても、《スフィンクスの啓示/Sphinx's Revelation(RTR)》も《首席議長ゼガーナ/Prime Speaker Zegana(GTC)》も、《拘留の宝球/Detention Sphere(RTR)》すら引けない。代わりに手札に増えるのは土地ばかり。

 気づくと戦場にはパワーの合計で大野のライフを超えるほどの数のトークンが。《反逆の印/Mark of Mutiny(M13)》は《中略/Syncopate(RTR)》でなんとか打ち消したものの、和田は大野の手札が1枚ということで詰将棋に入る。

 チームメイトとの相談の末、結局すべてのクリーチャーがレッドゾーンに送り込まれる。念のために生き残る術を探してみる大野だったが、やがて毎ターン並べ続けていた土地を片付けた。


 和田2-1大野


 
 Hatten Tank Top2-1Team Chagamofireball

Round6 工藤耕一(Team Chagamofireball)vs大橋俊也(Ichikawa Yuuki)

by Yuuya Hosokawa

 Team Chagamofireballをご存知であろうか?

 Luis scott-vargas?Paulo vitor damo da rosa?それはChannelfireballでしょう。

 Team Chagamofireballとは立派な日本のマジックチームなのです!総帥である茶鴨こと夏目拓哉を始めとした、『大会に寝落ちするやつはクズ』というスローガンを掲げる、立派なチームです!

 ……。

 閑話休題。

 本日二回目の登場となるチームIchikawa Yuukiは現在唯一の全勝チームとなる5勝0敗、対するTeam chagamofireballは現在4勝0敗1分け。ここでチームIchikawa Yuukiが勝利すれば優勝はほぼ確定であり、一方Team chagamofireballが逆転優勝するためには絶対に負けることができない。そう、まだここから二連勝することで、ほかのチームの勝ち負け次第では優勝できる可能性があるのだ。

 まずはチームIchikawa Yuukiから大橋俊也。

 関東の草の根界の強豪として知られ、エターナルフェスティバル2012では決勝で高橋優太とに破れはしたものの準優勝と、スタンダード以外でのフォーマットでもその実力を発揮している。

 そんな強者を迎え撃つのは、Team chagamofireballの工藤耕一。

 ジャッジとしての印象を持っている方も多いかもしれないが、工藤はグランプリでの二日目の経験はもちろん、プロツアー予選を突破したこともある実力者。

 優勝のためには負けられない一戦。二人の強者が激突する。


 GAME1

 
 先手の大橋が沼を2枚並べて《血の芸術家/Blood Artist(AVR)》という立ち上がり。ゾンビ系であろうか、という予想を立てられる程度の情報しかないが、次のターンに平地をセットしたことで、デッキがあらわとなる。

 一方の工藤は二ターン目に《火打ち蹄の猪/Flinthoof Boar(M13)》がファーストアクション。山と《根縛りの岩山/Rootbound Crag(M13)》というランドから察するに、グルールアグロであろうか。

 沼、沼、平地と立たせている大橋に対し、工藤はまず《火打ち蹄の猪/Flinthoof Boar(M13)》で攻撃する。これは《オルゾフの魔除け/Orzhov Charm(GTC)》によって除去されてしまうが、すかさず2体目の《火打ち蹄の猪/Flinthoof Boar(M13)》をプレイした。そう、3枚目の土地が置けなかったのだ。

 この事故の隙に場を固めたい大橋は《イニストラードの君主、ソリン/Sorin, Lord of Innistrad(DKA)》を出し、忠誠値を引き上げてトークンを出す。

 まだ土地の引けない工藤だったが、《ゴーア族の暴行者/Ghor-Clan Rampager(GTC)》を利用して《イニストラードの君主、ソリン/Sorin, Lord of Innistrad(DKA)》だけは戦場から退ける。土地が足りないために効果的にダメージを与えて行くことができない。

 が、大橋のここでのアクションは《戦墓のグール/Diregraf Ghoul(ISD)》と二枚目の《血の芸術家/Blood Artist(AVR)》と、少し淋しいもの。それでも《魂の洞窟/Cavern of Souls(AVR)》の指定は「アドバイザー」と、抜け目無いプレイである。

 オルゾフゾンビにはゾンビ以外のクリーチャーは、一般的には4種類ほどしかない。その中で《カルテルの貴種/Cartel Aristocrat(GTC)》と《幽霊議員オブゼダート/Obzedat, Ghost Council(GTC)》がいずれもアドバイザーなのだ。

 工藤はこのターンも土地にめぐり合うことなく、それでも《流城の貴族/Stromkirk Noble(ISD)》、《ラクドスの哄笑者/Rakdos Cackler(RTR)》と、ドローしたクリーチャーたちを並べて行く。

 大橋のドローは土地だらけで、《オルゾフのギルド門/Orzhov Guildgate(GTC)》をタップインするのみ。それでも《血の芸術家/Blood Artist(AVR)》のおかげでライフはなかなか減らない。戦闘によって《ラクドスの哄笑者/Rakdos Cackler(RTR)》が《戦墓のグール/Diregraf Ghoul(ISD)》と相打ちとなり、《火打ち蹄の猪/Flinthoof Boar(M13)》の攻撃を受けたものの、差し引きで1点のライフを得た上で、工藤のライフを4点削る。



 が、手札の強さでは工藤のほうが優っている。まずは《稲妻のやっかいもの/Lightning Mauler(AVR)》を戦場に出すと、次のターンには待望の3枚目の土地をドローする。そして《紅蓮心の狼/Pyreheart Wolf(DKA)》をプレイしたのだ。当然《稲妻のやっかいもの/Lightning Mauler(AVR)》と結魂し、フルアタックを仕掛ける。

 これによってチャンプブロックがしづらくなった大橋は窮地に陥る。結局7点のダメージを受けてライフが一気に11となってしまう。

 せめてブロッカーとして生物を引きたいところだが、ドローしたのはそんな大橋をあざ笑う《墓所這い/Gravecrawler(DKA)》。

 頼みの綱の《血の芸術家/Blood Artist(AVR)》も仕方なくダメージを抑えるためにブロックせざるを得なくなり、最後のドローでも沼を引いた大橋は、並べ続けた土地を片付けた。


 工藤1-0大橋


 GAME2


 13枚のサイドカードを投入して第二ゲームに挑む大橋だったが、二ターン目にして正念場を迎えることになる。

 工藤が《炎樹族の使者/Burning-Tree Emissary(GTC)》を2枚並べながら《火打ち蹄の猪/Flinthoof Boar(M13)》をプレイしたのだ。

 2枚の《死の重み/Dead Weight(ISD)》によって《炎樹族の使者/Burning-Tree Emissary(GTC)》を戦場から除去したものの、工藤はこのターンにもなんと《炎樹族の使者/Burning-Tree Emissary(GTC)》から《火打ち蹄の猪/Flinthoof Boar(M13)》を出すという好調ぶり。今回は3ターン目に3枚目の土地を置けた工藤は、《火打ち蹄の猪/Flinthoof Boar(M13)》に速攻をつけて6点のダメージを与える。

 大橋はこのクロックに対して《吸血鬼の夜鷲/Vampire Nighthawk(M13)》で迎え撃つ。火力があれば一気にライフが攻められてしまうが、どうやら工藤の手札にはないようで、《火打ち蹄の猪/Flinthoof Boar(M13)》1体と相打ちとなる。

 何も行動を起こしてこなかった工藤に不穏な空気をおぼえながらも、大橋はここまで出すタイミングをまるで与えてもらえなかった《ゲラルフの伝書使/Geralf's Messenger(DKA)》をキャストする。

 が、この一瞬の隙が命取りとなった。

 工藤は《火打ち蹄の猪/Flinthoof Boar(M13)》と《炎樹族の使者/Burning-Tree Emissary(GTC)》で攻撃し、《ゴーア族の暴行者/Ghor-Clan Rampager(GTC)》を湧血で使用すると、ライフを一気に一桁へと落とす。

 そしてブロッカーとして大橋が《未練ある魂/Lingering Souls(DKA)》をプレイしたのもお構いなく、《地獄乗り/Hellrider(DKA)》を場に出し、レッドゾーンへオールイン!!

 またたくまに大橋のライフは0点になってしまった。

工藤「いやー、初手に《炎樹族の使者/Burning-Tree Emissary(GTC)》0枚だったんだけど(笑)」



 工藤2-0大橋



 ちなみに夏目は敗北してしまったものの大野が相澤を下し、これによりTeam chagamofireballは5勝0敗1分、Ichikawa Yuukiは5勝1敗となったため、優勝争いは大混戦となった!

Round5 人見将亮(Team Blackmaster)vs細江岳(GAC ++)

by Yuuya Hosokawa

 チームスタンダードも終盤戦。現在1敗同士のチームから、ビートダウン同士のマッチをお届けしよう。

 東に座るは、関西出身のトーナメントプレイヤー、人見将亮。関西プレイヤーはビートダウンを好むという、本当かどうかよくわからない通説がマジック界にはあるが、人見の使用するデッキはグルールアグロである。

ギルド門侵犯加入後のスタンダードではビートダウンの多くは《炎樹族の使者/Burning-Tree Emissary(GTC)》を主軸に組まれることが多いためか、赤緑+一色というカラーのビートダウンが多いが、純正二色のグルールビートダウンの良さは、なんといっても色マナの安定性である。

 対するは細江岳。今日はジャンドカラーのビートダウンを使用している。ブン回れば最強のデッキと言っても過言ではないのだが、三色ゆえ事故りやすく、またギルドランドでダメージを受ける分、ビートダウン同士の対決で少し不利である。

 ほぼ同じ速度を持った二つのビートダウン。熾烈なライフレースを制すのは果たして人見か、細江か。

 GAME1

 
 《草むした墓/Overgrown Tomb(RTR)》からの《実験体/Experiment One(GTC)》という上々の立ち上がりの細江。返す刀で人見は《流城の貴族/Stromkirk Noble(ISD)》をプレイする。

 ここで細江は《流城の貴族/Stromkirk Noble(ISD)》に対して有効なブロッカーである《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman(RTR)》を戦場に追加して《実験体/Experiment One(GTC)》をひとつ成長させて攻撃する。《炎樹族の使者/Burning-Tree Emissary(GTC)》、《火打ち蹄の猪/Flinthoof Boar(M13)》、《灼熱の槍/Searing Spear(M13)》と持っている人見はここで少考し、《炎樹族の使者/Burning-Tree Emissary(GTC)》をプレイして《灼熱の槍/Searing Spear(M13)》を《死儀礼のシャーマン/Deathrite Shaman(RTR)》に打ち込み、《流城の貴族/Stromkirk Noble(ISD)》を2/2にすることにした。

 ここで細江は生物を追加するのではなく、将来的に脅威になりそうな《流城の貴族/Stromkirk Noble(ISD)》に《戦慄掘り/Dreadbore(RTR)》を打つ。

 そのお返しとばかりに人見は《火柱/Pillar of Flame(AVR)》で《実験体/Experiment One(GTC)》を追放すると、《ラクドスの哄笑者/Rakdos Cackler(RTR)》を追加して攻撃の手を緩めない。

 4枚目の土地をセットした細江は《ファルケンラスの貴種/Falkenrath Aristocrat(DKA)》でダメージレースを挑むが、人見は1ターン遅れて3マナ目を手に入れ、《火打ち蹄の猪/Flinthoof Boar(M13)》に速攻をつけて一気にライフを落としに掛かる。



 こうなってしまってば細江は守るしかなく、《ファルケンラスの貴種/Falkenrath Aristocrat(DKA)》を仕方なく立たせて自分のターンを終える。

 人見が《火柱/Pillar of Flame(AVR)》を公開すると、細江には次の自分のターンがないことを悟った。


 人見1-0細江


 GAME2


 《踏み鳴らされる地/Stomping Ground(GTC)》のタップインの鏡打ちという静かな立ち上がりで始まった第二ゲームだったが、次のターンに一気に加熱した。細江が《絡み根の霊/Strangleroot Geist(DKA)》で攻撃すれば、人見は《炎樹族の使者/Burning-Tree Emissary(GTC)》からの《火打ち蹄の猪/Flinthoof Boar(M13)》で次の戦闘に備える。

 立ち止まるわけにはいかないと、《火打ち蹄の猪/Flinthoof Boar(M13)》を《炬火の炎/Flames of the Firebrand(M13)》で除去した細江は《絡み根の霊/Strangleroot Geist(DKA)》で果敢に攻撃を続けるが、一番最悪なカードである《火柱/Pillar of Flame(AVR)》を食らってしまう。

 が、人見には土地がなく、《炎樹族の使者/Burning-Tree Emissary(GTC)》で攻撃するのみ。

 ここでの細江のドローは少し寂しい《忌むべき者のかがり火/Bonfire of the Damned(AVR)》だったが、それでもプレイしない手はないと、X=2でプレイする。

 またもや1ターン遅れながら土地を引くことができた人見は《ボロスの反攻者/Boros Reckoner(GTC)》をプレイするも、これは即座に細江が《戦慄掘り/Dreadbore(RTR)》。

 そして人見の次の生物となる《火打ち蹄の猪/Flinthoof Boar(M13)》もすぐに除去したものの、その間に土地を引き続けていた細江は、新たに戦場に現れた《ゴーア族の暴行者/Ghor-Clan Rampager(GTC)》に対して触れることができない。



 一回、二回…見る見るうちに細江のライフは減っていく。残りライフが5になったところで《雷口のヘルカイト/Thundermaw Hellkite(M13)》をドローするも、人見の手札はあまりにも多い。

 結局《ゴーア族の暴行者/Ghor-Clan Rampager(GTC)》が戦場から消えるよりも先に、細江のライフは0を下回ってしまったのだった。


 人見2-0細江

Round3 和田寛也(Hatten Tank Top)vs守屋大輔(GOPPM)

by Yuuya Hosokawa


 プロツアーギルド門侵犯で鮮烈なデビューを飾ったthe Aristocrat。《ボロスの反攻者/Boros Reckoner(GTC)》、《カルテルの貴種/Cartel Aristocrat(GTC)》という二種類のカードは、確かにスタンダード環境にギルド門侵犯が加わったということを、プレイヤーたちに、プロツアー優勝という形で教えてくれた。

 ギルド門侵犯で生まれたthe Aristocratは、ドラゴンの迷路によってどんな進化を遂げたのか――このフューチャーマッチでその答えが出るかもしれない。

 チーム『Hatten Tank Top』のHattenこと和田寛也。くだんのプロツアーギルド門侵犯にも出場していた、今最もホットなトーナメントプレイヤーだ。そしてそんな彼がシャッフルしているデッキはthe Aristocrat。ちなみにタンクトップは着ていない。



 一方のチーム『GOPPM』から和田と対峙することになったのは、PWCチャンピオンシップでのトップ8が記憶に新しい、守屋大輔である。使用デッキもチャンピオンシップのときから愛用しているジャンドカラーの速攻クリーチャーをふんだんに詰め込んだビートダウンだ。

 互いにビートダウンではあるが、守屋のデッキのほうがより攻撃的だ。和田がそれをいなすか、守屋が押しつぶすか。激しい熱戦に期待したい。


 GAME1


 二つのダイスで12を出した和田がすぐにキープし、同じぐらいのスピードで守屋はマリガンを決める。次に配られた6枚には満足いった様子。

 《血の墓所/Blood Crypt(RTR)》と《根縛りの岩山/Rootbound Crag(M13)》のタップインでゲームは幕を開け、戦場に現れた最初のクリーチャーは《宿命の旅人/Doomed Traveler(ISD)》となった。
 
 守屋のキャストした《絡み根の霊/Strangleroot Geist(DKA)》を一度は和田はスルーするが、次のターンに《ボロスの反攻者/Boros Reckoner(GTC)》を加え、二度目の攻撃に対しては《宿命の旅人/Doomed Traveler(ISD)》で相打ちを取ることを選ぶ。

 守屋は《火打ち蹄の猪/Flinthoof Boar(M13)》をプレイするものの、追加の土地はない。マリガンがそのまま響いてしまっている。

 が、和田はこの守屋の事故に乗じることができない。《宿命の旅人/Doomed Traveler(ISD)》が産み落とした飛行トークンで攻撃し、土地を置くのみ。そして続くターンも守屋は土地を引けずに何も行動ができず、和田も土地を置いて攻撃をするのみ。

 ようやく守屋は土地を引くも《竜髑髏の山頂/Dragonskull Summit(M13)》。和田の飛行トークンが3回目のアタックを終え、追加のクリーチャーとして《血の芸術家/Blood Artist(AVR)》が戦場に現れる。事故に乗じて攻めたい和田からすれば心もとない。

 タップインを挟んだにせよ手札にあるカードをやっと消化できるようになった守屋は、まず《火打ち蹄の猪/Flinthoof Boar(M13)》と《絡み根の霊/Strangleroot Geist(DKA)》で攻撃する。

これに対して3マナをたたせている和田は、まず《絡み根の霊/Strangleroot Geist(DKA)》を《ボロスの反攻者/Boros Reckoner(GTC)》でブロックし、先制攻撃をつけて守屋のアクションをうかがう。《ゴーア族の暴行者/Ghor-Clan Rampager(GTC)》を持っている守屋ではあったが、和田の立たせている2マナを恐れて湧血することはせず、《絡み根の霊/Strangleroot Geist(DKA)》を一方的に討ち取られることを選び、第二メインで《屑肉の刻み獣/Dreg Mangler(RTR)》をプレイした。

 そう、ここで《絡み根の霊/Strangleroot Geist(DKA)》を失うことは痛くない。序盤に事故を起こしていた分、まだ溢れるほど手札はある。マナフラッド対マナスクリューは、時間が経てばマナスクリューした側が有利なのだ。守屋の声が聞こえるようである。

 だが、守屋はここから呪文を1枚も唱えることができなかった。

 和田はまず《屑肉の刻み獣/Dreg Mangler(RTR)》を《悲劇的な過ち/Tragic Slip(DKA)》で除去して無理やり道をこじ開けると、《ボロスの反攻者/Boros Reckoner(GTC)》で攻撃する。そして13を下回ったのを確認すると、《冒涜の行動/Blasphemous Act(ISD)》をキャストした。

 《ボロスの反攻者/Boros Reckoner(GTC)》に与えられた13点は、守屋へも。



 和田1-0守屋


 GAME2

 
 またもや色マナに不安のある初手を守屋は悩む。一本目の悪夢がちらついているのだろうか――守屋はしばらく考えたが、意を決してキープする。

 かくして願いは通じ、最初のドローで《森林の墓地/Woodland Cemetery(ISD)》を引いた守屋は、《絡み根の霊/Strangleroot Geist(DKA)》を勢いよくレッドゾーンへと送り込む。ブロッカーとして和田が2ターン目に出した《宿命の旅人/Doomed Traveler(ISD)》を《火柱/Pillar of Flame(AVR)》で除去しながら、さらに追加で《絡み根の霊/Strangleroot Geist(DKA)》を戦場へと出す。先ほどとは打って違って好調な滑り出しだ。

 ここで和田はビートダウンの天敵である《ボロスの反攻者/Boros Reckoner(GTC)》を出して減速をもくろむのだが、4枚目の土地をセットした守屋はかまわず2体の《絡み根の霊/Strangleroot Geist(DKA)》で攻撃。《ボロスの反攻者/Boros Reckoner(GTC)》が片方をブロックしてくるものの、守屋は手札に《ゴーア族の暴行者/Ghor-Clan Rampager(GTC)》を持っていた。

 和田もブロッカーを並べてみるものの、続けての戦闘でも《ゴーア族の暴行者/Ghor-Clan Rampager(GTC)》を守屋が開示すると、和田にできることといえばサイドボードに手をかけることぐらいだった。


 和田1-1守屋


 GAME3
 
 
 ここで和田は痛恨のダブルマリガン。守屋はここに来てようやく乗ってきたのか、オープニングハンドを即キープする。

 《魂の洞窟/Cavern of Souls(AVR)》の指定にかなり迷いながらも《宿命の旅人/Doomed Traveler(ISD)》を出すために『人間』と宣言する和田。この1ターン目だけで既に1分ほど経過している。対照的に守屋は5秒ほどでターンを終える。《草むした墓/Overgrown Tomb(RTR)》をアンタップで出し、《東屋のエルフ/Arbor Elf(M13)》をプレイ。すぐにキープしたのもうなずけるファーストターンだ。

 《竜髑髏の山頂/Dragonskull Summit(M13)》をタップインするだけにとどまる和田を尻目に、守屋は《絡み根の霊/Strangleroot Geist(DKA)》で攻撃すると、《火柱/Pillar of Flame(AVR)》で《宿命の旅人/Doomed Traveler(ISD)》を退ける。土地の引けない和田は今トップデッキした《カルテルの貴種/Cartel Aristocrat(GTC)》をプレイすることしかできない。

 絶好調の守屋は《屑肉の刻み獣/Dreg Mangler(RTR)》を加えて再び戦闘。そして続くターンにはダメ押し気味の《雷口のヘルカイト/Thundermaw Hellkite(M13)》。

 脅威のドラゴンに対して除去を打つことができなかった和田だったが、《血の芸術家/Blood Artist(AVR)》と《カルテルの貴種/Cartel Aristocrat(GTC)》によりなんとか延命をはかろうともくろむ――がしかし、守屋の手札にはもう1枚、《雷口のヘルカイト/Thundermaw Hellkite(M13)》が。

 守屋の攻撃を待たずに、和田はたった2枚しかセットできなかった土地を片付けて投了を宣言した。




 和田1-2守屋

Round1 相澤恵司(Ichikawa Yuuki)vs三宅恭平(Team limh)

by Yuuya Hosokawa


 ついに5月3日、発売となったドラゴンの迷路。ラヴニカの世界でそれぞれのギルドの代表となる走者たちがニヴ=ミゼットの作った迷路を走者たちが出口を目指して駆け出すように、全世界のプレイヤーたちはスタンダードの迷路をひた走ることになる。

 この42チームが集まった川崎PWCでは、実に126人のプレイヤーが、ドラゴンの迷路の加入によりさらに複雑となったスタンダードの迷宮にもぐりこむ。


 

 東に迷宮に挑戦する貴族の姿有りけり。
 
 現在は茨城に拠点を移したご存知ミスターPWC、相澤恵司である。



 さかのぼること六年、ローウィンが新たに発売された直後に行われたPWCで、当時注目されていなかった《不敬の命令/Profane Command(LRW)》を真っ先に使い、黒緑エルフというアーキタイプの根幹を作り上げたのが相澤なのだ。元祖ミスターPWCである渡辺雄也がGP京都を制したイゼットトロンには、当時まったく注目されていなかった《硫黄の精霊/Sulfur Elemental(PLC)》が4枚投入されていた。そのイゼットトロンも、相澤と渡辺によってチューンされたデッキである。

 稀代のデッキビルダーにしてデッキチューナーでもある相澤のデッキに注目するのは当然といえよう。

 ちなみに相澤のチーム『Ichikawa Yuuki』は、某動画サイトでMTGの配信をしている生主の名前だそうで、相澤のチームメイトの辻川もまた生主として有名だとかなんとか。さらにさらに三人目となる大橋は、知る人ぞ知る関東の強豪である。

 

 そんなチーム『Ichikawa Yuuki』の相澤に対するは、『Team limth』の三宅恭平だ。
 
 Team limthにはもっとも新しい2012年ミスターPWC、大谷優也の姿もある。相澤と三宅も顔見知りの関係のようで、前日には一緒に練習をしていたらしい。



「ミラーマッチなら(腕の差で)勝てるけど、相性よくないからなー」

 と相澤節が早速飛び出す。どうやら三宅が使用しているトリコフラッシュと相澤のデッキは、三宅のほうに分があるらしいが、新環境のPWCは相澤の独壇場と言っても過言ではない。

 相澤の新デッキは果たして相性を覆せるのであろうか。

 
 GAME1

 
 相澤御用達の変わった形のダイスで1を出した相澤が後手となる。配られた7枚に対して三宅はチームメイトと相談を重ね、結果的にキープすることを選び、一方の相澤はすぐにキープの宣言をし、真ん中に座る辻川に気を配る。

 《寺院の庭/Temple Garden(RTR)》から《アヴァシンの巡礼者/Avacyn's Pilgrim(ISD)》と、ナヤかバントを思わせる相澤の初動。《断崖の避難所/Clifftop Retreat(ISD)》を二ターン目にセットした三宅は、三枚目の土地がない手札を見て、《熟慮/Think Twice(ISD)》で土地を引きに行くか《アヴァシンの巡礼者/Avacyn's Pilgrim(ISD)》を焼くか、という選択で少考する。結局、《変化+点火/Turn+Burn(DGM)》の《点火/Burn(DGM)》モードによって《アヴァシンの巡礼者/Avacyn's Pilgrim(ISD)》は巡礼を終える。

 相澤は《アヴァシンの巡礼者/Avacyn's Pilgrim(ISD)》の代わりにと言わんばかりに《遥か見/Farseek(RAV)》をキャストし、次のターンには《ボロスの反攻者/Boros Reckoner(GTC)》を戦場に送り込む。

 この間、順調に土地を引き続けていた三宅は4枚目の土地、《聖なる鋳造所/Sacred Foundry(GTC)》を2点のライフを支払いながら置く。白を含む4マナといえば、《修復の天使/Restoration Angel(AVR)》である。

 これが相澤を悩ませる材料となるかと思いきや、答えはすでに決まっていたかのように、5枚目の土地を置きながら《雷口のヘルカイト/Thundermaw Hellkite(M13)》には手をかけず、《ボロスの反攻者/Boros Reckoner(GTC)》だけで攻撃し、何もせずターンを終える。

 三宅はターン終了時に《熟慮/Think Twice(ISD)》をキャストし、自分のターンでは土地を置くのみで終わらせようとするが、相澤はそれを許さない。《修復の天使/Restoration Angel(AVR)》をプレイして、三宅から《本質の散乱/Essence Scatter(M13)》をいぶりだすことに成功する。

 ここで満を持しての《雷口のヘルカイト/Thundermaw Hellkite(M13)》。2マナをたたせている三宅だがカウンターは…ない。

 《ボロスの反攻者/Boros Reckoner(GTC)》には《灼熱の槍/Searing Spear(M13)》を打ち込むことで対処するものの、この強大な5/5飛行に対処するすべが三宅にはない。

  《ボーラスの占い師/Augur of Bolas(M13)》に未来を託すものの、占いの結果はとてもこの状況では喜べない《灼熱の槍/Searing Spear(M13)》。

 2枚目の《雷口のヘルカイト/Thundermaw Hellkite(M13)》が一瞬で三宅を介錯した。


 相澤1-0三宅


 GAME2

 
 後のなくなった三宅は、今回はすぐにキープを宣言する。対照的に相澤は今度は悩みながらも、結局そのまま始めることに。
 
 おなじみのギルドランドの置き合いから、ファーストアクションは相澤の《地の封印/Ground Seal(M13)》。続けて《ボロスの反攻者/Boros Reckoner(GTC)》をプレイするが、この牛にはすぐに三宅から《灼熱の槍/Searing Spear(M13)》が飛んでくる。

 4枚目の土地として《僻地の灯台/Desolate Lighthouse(AVR)》を置いて4マナオープンでターンが帰ってきたところで、相澤は少考する。手札には《セレズニアの魔除け/Selesnya Charm(RTR)》と《高原の狩りの達人/Huntmaster of the Fells(DKA)》。結局、カウンターされるリスクを負いながらも《高原の狩りの達人/Huntmaster of the Fells(DKA)》をプレイし、三宅はカウンター――ではなく、《点火/Burn(DGM)》によって《高原の狩りの達人/Huntmaster of the Fells(DKA)》だけを除去する。

 三宅はやはりメインでアクションを起こすことはなく、相澤は狼男から産み落とされた狼トークンで攻撃し、何も行動することなくターンを終える。
 
 が、何もないわけではなく、再びドローセットゴーした三宅のターン終了時に《修復の天使/Restoration Angel(AVR)》を呼び出す。ここには《戦導者のらせん/Warleader's Helix(DGM)》がすぐに飛ぶが、相澤の狙い通り、三宅の行動を制限することには成功した。

 マナを寝かせた三宅の首元を狙うは、貴族の十八番、《雷口のヘルカイト/Thundermaw Hellkite(M13)》。そしてこの《雷口のヘルカイト/Thundermaw Hellkite(M13)》が止まらない。

 《修復の天使/Restoration Angel(AVR)》を唱えて狼トークンだけでもブロックしようとするも、戦闘前に相澤がセットした《ケッシグの狼の地/Kessig Wolf Run(ISD)》のせいで、2/2トークンとの相打ちを強いられてしまう。

 そして三宅の残り少ないライフを削るべく、相澤は《セレズニアの魔除け/Selesnya Charm(RTR)》でトークンを生み出す。

 《雷口のヘルカイト/Thundermaw Hellkite(M13)》と2/2トークンによる致死量の攻撃に、たまらず《スフィンクスの啓示/Sphinx's Revelation(RTR)》をプレイして延命をはかる三宅だったが、相澤の場には前述のとおり、《ケッシグの狼の地/Kessig Wolf Run(ISD)》が。

 《スフィンクスの啓示/Sphinx's Revelation(RTR)》によって待望の《至高の評決/Supreme Verdict(RTR)》を手にした三宅だったが、それをプレイするにはライフが足りなかった。

 相澤2-0三宅

第373回川崎PWC WPNプレミアムトーナメント 3人チームスタンダード

 本日の第373回川崎PWCは、WPNプレミアムトーナメントの3人チームスタンダードです。参加チーム42チーム、スイスドロー7回戦にてスタートしました。

 WPNプレミアムトーナメントで3人チームスタンダードが行われるのはなんと世界で初めて!(たぶん)

オンラインペアリングはこちらです。
http://www.pwc-jp.com/pairing.html

なお、今回の熱戦はカバレッジにてこちらで随時更新していきます!


(協賛:ホビーステーション横浜店)